身内が亡くなった時に、数日中に行わなければならないこと、数年以内に行わなければならないこと、提出すべき書類が用意されているものなど、さまざまな届出や手続きが必要かは亡くなった人によって異なりますが、こちらのページでは、ほとんどの方がやらなければならないことを70項目挙げました。
一つ一つチェックしながら、ご自分に必要な手続きが何であるかを確認してみてください。
遺産相続手続き
82.相続人を確定する
故人の出生~死亡までの戸籍を収集しなければなりません。
また、平成29年5月31日~法定相続情報一覧制度が開始しております。
こちらの制度もご活用することをおススメします。
83.相続財産を調査して一覧表にする
いわゆる『相続財産目録』の作成である。
預貯金や不動産の所在、権利関係・評価額などを確認しながら作成します。
車のローンやカードローンなどがある場合、そのようなマイナス資産もすべて記入します。
84.相続放棄・限定承認の申立
故人の財産よりも負債の方が多い場合、相続放棄や限定承認という選択肢があります。
限定承認とは、相続財産の範囲内で負債を負うというものですので、プラス資産とマイナス資産どちらが多いかわからないという場合は、限定承認の申立てをすることが多いようです。
85.検認手続き(自筆証書遺言がある場合)
自筆証書遺言が見つかった場合、絶対に開封せずに検認の手続きをしなければなりません。
86.公正証書遺言の謄本の発行
公正証書遺言が残されているかどうかは、公証人役場で検索することができます。
もし残されてましたら、そのままの内容で相続手続きできます。
原本は公証人役場にあるので、写しを紛失している場合は、再発行が可能です。
87.遺言執行者の選任
通常は、遺言書で定める場合も多いのですが、自筆証書遺言などで残されていた場合、遺言執行人を定めてない場合も多いです。
そのような場合は、家庭裁判所に遺言を執行する代表者(遺言執行者)を決めてもらいます。
88.遺言の執行
遺言執行者や相続人が不動産の名義変更などを実現するための手続きを行います。
89.遺留分の減殺請求
遺言により遺留分を侵害されている相続人は、侵害している相手方に対して、遺留分減殺請求をすることができます。
90.遺産分割協議(遺言書がない場合)
相続人全員で話合い、遺産の分割を話し合います。
遺産分割協議書には、相続人全員が自署して実印を押印します。
91.遺産分割調停
相続人同士の話し合いにおいて、分割方法がまとまらなければ、家庭裁判所に対して調停の申し立てを行います。
92.成年後見人の選任
近頃は相続人が高齢化しており、相続人の中に認知症の方がいることが珍しくなくなっています。
相続人の中に認知症などで判断能力がない方がいる場合、遺産分割協議ができませんので、成年後見人を選任しなければなりません。
93.特別代理人の選任
相続人の中に未成年者がいる場合、特別代理人を選任しなければなりません。
未成年者が複数人いる場合、未成年者一人につき一人の特別代理人を選任する必要があります。
94.失踪宣告の申立て
行方不明の相続人がいる場合、遺産分割協議ができませんので、失踪宣告を受ければ死亡扱いとなり、残された相続人だけで遺産分割協議を行うことができます。
相続税とその他の相続に関する税金
95.個人事業の廃業届
96.所得税、消費税の手続き
97.個人事業の開業届出書や所得税の青色申告承認申請書の提出
青色申告者が死亡して、相続人がその事業を承継する場合、相続人の開業届出と青色申告の承認が必要です。
98.所得税の準確定申告
故人が自営業または年収2000万円以上の給与所得者であった場合、死亡日の1月1日から死亡日までの所得の申告・納税を行います。
99.確定申告の医療費控除の申告
故人が支払った医療費について確定申告で医療費控除を申告すると一定額の所得控除をうけることができます。
100.相続税の申告・納税
小規模宅地などの特例措置をうけるためには、期間内に遺産分割協議を行う必要があります。
特例を受けるまでもなく、相続財産が基礎控除額以下なら申告の必要もありません。